測地線方程式
求める式は、
dτ2d2xμ+Γμαβdτdxαdτdxβ=0
で、ここで
Γμαβ=21gμλ(gλα,β+gλβ,α−gαβ,λ)
です。このΓμαβをChrstoffel記号といいます。
質点の作用
質点の作用は
S[xμ]=−m∫dλ−gμνdλdxμdλdxν
と表されます。ここで m は質点の質量、λ は経路を指定する任意のパラメータです(x˙μ≡dxμ/dλ)。作用の値は経路に沿った固有時の長さそのものです。
固有時 τ は線素 ds を用いて
dτ2=−ds2=−gμνdxμdxν
で定義されます。λ=τ と選べば −x˙2=1 が成立しますが、これは変分を実行した後に行う操作です。ここで、gμνは計量テンソルの成分です。
変分をとる
通常、Euler-Lagrange方程式を得るには、
dtd(∂q˙s∂L)−∂qs∂L=0
について、Lを具体的に指定して計算すればいいです。
しかし、一般相対性理論の計算においては、表面項をテクニカルに計算することがあるので、変分の定義を愚直に計算するほうが、見通しがいい場合があります。今回は愚直に変分を実行します。
加速度系の座標xμの変分δxμを考慮すると、δS[xμ]=S[xμ+δxμ]−S[xμ]は
δS[xμ]=−m∫dλ[−gμν(x+δx)(xμ+δxμ)⋅(xν+δxν)⋅]1/2−S[xμ]=−m∫dλ[−(gμν+gμν,αδxα)(x˙μx˙ν+2x˙μδx˙ν)+O(δx2)]1/2−S[xμ]=−m∫dλ[−gμνx˙μx˙ν−2gμνx˙μδx˙ν−gμν,αx˙μx˙νδxα+O(δx2)]1/2−S[xμ]=−m∫dλ−x˙2[1−−x˙22gμνx˙μδx˙ν+gμν,αx˙μx˙νδxα+O(δx2)]1/2−S[xμ]=2m∫dλ−x˙22gμνx˙μδx˙ν+gμν,αx˙μx˙νδxα+O(δx2)
以降、δxの2次の項は無視します。また、簡単な記法のために、任意の4元ベクトルの成分Aμに対して、gμνAμAν=A2と表記しています。
λの選択
λ として固有時 τ を選べます。すなわち gμνx˙μx˙ν=−1、つまり −x˙2=1 とおきます(以降 x˙μ≡dxμ/dτ)。これを代入すると、
δS=m∫dτ(gμνx˙μδx˙ν+21gμν,αx˙μx˙νδxα)
部分積分
第1項について、δx˙ν=dτdδxνとして部分積分を行います。端点ではδxν=0なので表面項は消え、
∫dτgμνx˙μδx˙ν=−∫dτdτd(gμνx˙μ)δxν
となります。ここで、
dτd(gμνx˙μ)=gμν,αx˙αx˙μ+gμνx¨μ
です。第2項のダミー添字を(μ,ν,α)→(μ,α,ν)と付け替えると、
δS=m∫dτ[−gμνx¨μ−gμν,αx˙αx˙μ+21gμα,νx˙μx˙α]δxν
対称化
x˙μx˙αはμ↔αについて対称なので、
gμν,αx˙αx˙μ=21(gμν,α+gαν,μ)x˙μx˙α
と書き直せます。代入して整理すると、
δS=m∫dτ[−gμνx¨μ−21(gμν,α+gαν,μ−gμα,ν)x˙μx˙α]δxν=0
δxνは任意なので、
gμνx¨μ+21(gμν,α+gαν,μ−gμα,ν)x˙μx˙α=0
計量をかける
両辺にgνλをかけ、gνλgμν=δμλを使うと、
x¨λ+=Γλμα21gνλ(gμν,α+gαν,μ−gμα,ν)x˙μx˙α=0
括弧内の21gνλ(⋯)はChristoffel記号Γλμαそのものです。よって、
x¨λ+Γλμαx˙μx˙α=0
これが測地線方程式となります。■